冷たい熱帯魚

冷たい熱帯魚
2011/Japan/146min
Dir:園子温


違和KAAAAN。スーパーからの電話。いわゆる説明ゼリフ。スーパーにつく。どしゃぶり。普通なら濡れたくないから入り口の近くに車とめる。でも遠くに停める。ん?あ、そうか。これこれ。きたきた。園子温の違和感ワールド。そうだ世界に入らなきゃ。もうぜったいワザトというかそんなとこに意味などないスタンスなんだろうからそこは受け入れないと楽しくない。ということで冒頭10分くらいからは非日常へしっかりワープ。話は進む。あードンピシャだわ。オレ最近こんなオジサンと2週間ぐらい仕事したよ。喜怒哀楽のスイッチ半端ない。喜から怒。怒から喜。哀から楽。楽から怒。感情どうしの壁がうすい。垣根が低い。村田はさらに力、性への垣根も低い。喜怒哀楽力性。倫理観が低い。スイッチぽんぽん。生への執着。何から来てる??幼少時代?反動?親かな。日常に潜む違和感。西川美和の「揺れる」に似てる感じがするのは田舎の感じのせいかなと思いつつも橋の上で社本が感情を表すシーンは設定を超えて本質的な部分で似ている。固い殻の崩壊。普通はこれでカタルシス方面へ。でも話は終わらないというかココからって感じ。村田が透明ボディの作り方を伝授してるとこで村田解体フラグは立ってたけどコレは半分裏切られる。上手いなってオモタ。社本はやらないし、完全に解体されない。その中途半端さは笑けてくるほど。村田・・・。無口。イエスマン。バックボーンも描かれてないし気持ちが読みづらい。これは東野圭吾の「白夜行」(ドラマではなく原作のほう)の見せ方に似てる。心情は描かれない。ひたすら重ねられる行動によって社本という人物を読み解かなければ。プロファイルまでも行かないまでも視聴者のリテラシーを試してくる。数少ない過去談としてプラネタリウム。この回想シーンはなんか普通だなと思ったらそれを裏切る(ヒューマニズム的終焉を臭わせてそれをぶち壊す)ことによってその辺の映画への批判になっている。とは拡大解釈しすぎか??勝者・・・うん、勝者といっていんじゃないか。生き残ったものが勝ちだよね。自分の中では意外な勝者だった。とにかく疲れたけど面白かった。

追記
実話だったんだ

追記2
次回作は古谷実の「ヒミズ」だそうで

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