あるXYの記録

榛名山から見下ろす街はその中にいる限りでは知りえない表情をしていた。いや或るいは街は何らかの理由によって外界から映る姿を擬似化しているのかもしれない。どれが本当の姿なのか、何が真実なのかをXYには分かるはずもなく、また知ろうとも思わなかった。ただ我が街は美しいという事実。そして隣に先生がいるという事実。彼女は無言のまま街を見下ろしている。彼女の横顔は美しい。
 「ねぇ」
 ようやく彼女は口を開いた。
 「私、彼氏いるの」

2 Responses so far.

  1. Soiree says:

    環形ないっしょ!

  2. Soiree says:

    カンケイないさ〜
    U

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